愛犬が甲状腺機能低下症と診断されたら、食事の内容を見直すことが大切です。この記事では、甲状腺機能低下症の犬が食べてはいけないもの、おすすめの食事、そして食事以外でできることについて、獣医師監修のもと詳しく解説します。
愛犬のために知っておきたい!甲状腺機能低下症と食事の関係
この章では、甲状腺機能低下症の概要と、食事療法の重要性について解説します。甲状腺ホルモンが不足することで様々な症状が現れること、食事を通して症状を緩和できることを理解しましょう。
甲状腺機能低下症ってどんな病気?
甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンの分泌量が低下してしまう病気です。甲状腺ホルモンは、体の代謝を調整する重要なホルモンで、不足すると全身に様々な影響が現れます。
犬の甲状腺機能低下症でよく見られる症状としては、
-
元気がなくなる
-
食欲不振または食欲が増す
-
体重増加
-
毛が抜けやすくなる
-
皮膚のトラブル(乾燥、色素沈着など)
-
寒がりになる
-
心拍数が遅くなる
などが挙げられます。
食事内容が大切な理由
甲状腺機能低下症の犬にとって、食事は症状を管理し、健康を維持するために非常に重要な要素です。適切な食事療法を行うことで、甲状腺ホルモンの分泌をサポートし、不足している栄養素を補うことができます。
具体的には、
-
消化吸収の良い食材を選ぶ
-
甲状腺ホルモンの合成に必要な栄養素を摂取する
-
体重管理を行う
などが重要になります。
【獣医師監修】甲状腺機能低下症の犬が食べてはいけないものリスト
甲状腺機能低下症の犬には、症状を悪化させてしまう可能性のある食べ物を避ける必要があります。ここでは、特に注意が必要な食材を3つのカテゴリーに分けて解説します。
ヨウ素を多く含む食材、甲状腺ホルモンの働きを阻害する食材、その他注意が必要な食材を把握し、愛犬に与えないようにしましょう。
ヨウ素を多く含む食材
ヨウ素は甲状腺ホルモンの合成に必要不可欠な成分ですが、過剰に摂取すると甲状腺機能低下症の症状を悪化させる可能性があります。
食材 | 説明 |
海藻類(昆布、ワカメ、海苔など) | ヨウ素を豊富に含むため、大量に与えることは避けましょう。 |
魚介類 | 魚の種類によってヨウ素含有量は異なりますが、与えすぎに注意が必要です。 |
甲状腺ホルモンの働きを阻害する食材
一部の食材には、甲状腺ホルモンの合成や働きを阻害する成分が含まれている場合があります。
食材 | 説明 |
アブラナ科の野菜(キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーなど) | 大量に摂取すると甲状腺ホルモンの合成を阻害する可能性があります。 |
大豆製品(豆腐、納豆、豆乳など) | 大豆イソフラボンが甲状腺ホルモンの働きを阻害する可能性があります。 |
その他、注意が必要な食材
食材 | 説明 |
高脂肪な食事 | 消化不良を起こしやすく、甲状腺機能低下症の症状を悪化させる可能性があります。 |
加工食品、添加物が多い食事 | 体に負担をかけ、症状を悪化させる可能性があります。 |
これなら安心!甲状腺機能低下症の犬におすすめの食事
愛犬の健康のために、甲状腺機能低下症に配慮した食事を提供してあげましょう。この章では、手作りごはんのポイントとおすすめレシピ、そして市販のドッグフードを選ぶ際の注意点について解説します。
手作りごはんの場合は栄養バランスに注意し、市販のドッグフードを選ぶ場合は、獣医師と相談しながら愛犬に合ったものを選びましょう。
手作りごはんのポイント
-
消化吸収の良い食材を選ぶ:鶏肉(ささみ、胸肉など)、白身魚、卵、米、かぼちゃ、さつまいもなどがおすすめです。
-
甲状腺ホルモンの合成に必要な栄養素を摂取する:タンパク質、亜鉛、セレンなどを意識して摂取しましょう。
-
低脂肪を心がける:脂肪分の多い肉や調理法は避けましょう。
-
栄養バランスを考慮する:必要な栄養素をバランス良く摂取できるよう、複数の食材を組み合わせましょう。
簡単!おすすめレシピ
レシピ1:鶏肉と野菜のボイル
レシピ2:さつまいもとトウモロコシの粥
レシピ3: 魚と野菜の蒸し煮
レシピ4:魚のシチュー
レシピの詳細は以下の記事にまとめているので、是非ご覧ください。
市販のドッグフードを選ぶ上での注意点
-
原材料をチェック:高品質な動物性タンパク質を主原料とし、添加物の少ないものを選びましょう。
-
栄養バランス:甲状腺機能低下症の犬に必要な栄養素がバランス良く配合されているものを選びましょう。
-
消化吸収率:消化吸収の良いフードを選び、消化器官への負担を軽減しましょう。
-
獣医師に相談:愛犬の症状や体質に合ったフード選びは、獣医師に相談することをおすすめします。
犬の甲状腺機能低下症に最適なドッグフードランキングは以下の記事で詳細をまとめています。
食事以外でできること
食事療法に加えて、日常生活の中でできるケアを行うことで、愛犬の健康をサポートすることができます。
愛犬の状態をよく観察し、散歩やストレスケアなど、できる範囲で構いませんので、愛犬が快適に過ごせるようにサポートしてあげてください。
散歩などの適度な運動
適度な運動は、肥満予防だけでなく、ストレス軽減や血行促進にも効果が期待できます。愛犬の体力に合わせて、無理のない範囲で散歩に連れて行ってあげましょう。
ストレスを減らす環境づくり
ストレスは甲状腺機能低下症の症状を悪化させる要因となるため、愛犬が安心して過ごせる環境作りが大切です。
定期的な健康チェック
甲状腺機能低下症は、生涯にわたる治療が必要な場合があります。定期的な健康チェックと適切な治療を継続することで、愛犬が健康で長生きできるようサポートしましょう。
まとめ:愛犬と健康に過ごすために
甲状腺機能低下症の犬にとって、食事は健康管理の重要な要素です。この記事で紹介した情報が、愛犬との幸せな生活を送るための一助となれば幸いです。
コメント