胆嚢粘液嚢腫の犬には確立された食事療法というのはありません。しかし、食事制限や適切な栄養バランスのフードは重要です。 この病気は胆嚢に粘液がたまり、炎症や腫れが起こる可能性があるため、高脂肪の食事は病状を悪化させます。
低脂肪のフードは、胆嚢の炎症や粘液嚢腫の発生リスクを軽減し症状の進行を遅らせる助けに。また、特定の栄養素の調整は、炎症を軽減し、消化をサポートします。なので、治療と並行した食事管理は獣医師の指導のもとでしっかり行いましょう。
このページでは、胆嚢粘液嚢腫の犬に適した食事のポイントや手作りフードのレシピ、療法食と言われるドッグフードでおすすめなものをご紹介します。
犬の胆泥症に適した食事のポイント

お座りするポメラニアンの画像
胆嚢粘液嚢腫の犬に関する食事のポイントは以下の通りです。
低脂肪食
・嚢粘液嚢腫の犬には、低脂肪のフードが適しています。 高脂肪のフードは症状を悪化させる可能性があるため、脂肪が含まれていない、または低脂肪の商用ドッグフードを選ぶか、獣医師から推奨された低脂肪の療法食や手作り食を検討しましょう。
小分けの食事
・食事1日に複数回に分けて考えることで、犬の胃にかかる負担を減らすことで、胆嚢の負担を軽減できます。
高繊維食
・高繊維のフードは腸の健康をサポートし、消化を助けます。野菜や繊維の食品を含む食事を検討しましょう。
摂水量を増やす
・犬に十分な水分を与え、水分摂取を促進しましょう。 適切な水分摂取は胆汁を薄くし、胆汁中の成分が正しく分散されるのを助け、胆汁の粘度を減少させます。
不足する栄養の補給(サプリなど)
・低脂肪食になりやすいため、必要な栄養素を確保するためにサプリメントを検討することがあります。
獣医師の指導
・獣医師による詳細な評価と指導を受けましょう。 獣医師は犬の状態を評価し、最適な食事プランを提供します。
嚢粘液嚢腫は獣医師の管理が必要な状態であり、適切な食事プランは犬の状態に合わせて調整されるべきです。
犬の胆嚢粘液嚢腫に適切な手作りフードのレシピ
これは胆嚢粘液嚢腫の犬に合わせて低脂肪で繊維質を考慮した手作りフードのレシピになります。獣医師と協力し、特定の栄養要件に合わせて調整してください。
手作りフードのレシピ1. 低脂肪の鶏肉と野菜のシチュー
使用する食材:
鶏肉(皮を取り除いて低脂肪にする):300g
野菜(例:かぼちゃ、さつまいも、ほうれん草):150g
玄米またはオート麦:100g
水:適量
手作りのレシピ:
鶏肉を切り、皮を取り除きます。
野菜をついでに準備します。
鶏肉と野菜を一緒に鍋に入れて、水を加えて調理します。
玄米またはオート麦を煮込んで、全体が柔らかくなるまで調理します。
寒かったから、犬に提供します。
フード手作りのレシピ2. 低脂肪な魚のご飯
使用する食材:
・白身魚(例:鱈、ハダカイワシ):150g
・玄米:100g
・野菜(例:ほうれん草、人参、かぼちゃ):100g
・水:適量
手作りのレシピ:
・魚を蒸して調理し、骨を取り除きます。
・野菜を蒸して柔らかくします。
・玄米を調理し、魚と野菜と一緒に混ぜます。
・少し冷まして犬に提供します。
手作りフードのレシピ3. 低脂肪の牛肉と野菜のシチュー
使用する食材:
・低脂肪の牛肉(例:赤身肉):300g
・野菜(例:ブロッコリー、カボチャ、人参):150g
・さつまいも:100g
・水:適量
手作りのレシピ:
・牛肉を切り脂肪を取り除きます。
・野菜をそのまま調理し、さつまいもを加えます。
・全体を煮込み、調理します。
・寒かったから、犬に提供します。
手作りレシピ4. 低脂肪のトルコと野菜のシチュー
使用する食材:
・低脂肪のトルコ(鶏胸肉でも代用可):300g
・野菜(例:スイートポテト、ほうれん草、ピーマン):150g
・キヌア:100g
・水:適量
手作りのレシピ:
・トルコを切り、リーズナブルな脂肪を取り除きます。
・野菜をそのまま調理し、キヌアを加えます。
・全体を煮込み、調理します。
・冷ましてから犬に提供します。
これらのレシピは、犬の嚢粘液嚢腫の状態を考慮して作成されていますが、獣医師と協力して栄養バランスの取れた食事プランをたてましょう。
胆嚢粘液嚢腫の犬におすすめな療法食のドッグフード
手作り食は時間的に厳しい、知識が必要なので自信がないといった場合は獣医師と動物栄養の専門家が監修した療法食と呼ばれるフードがおすすめです。
臨床的な効果も確立されており、病気に対応した栄養バランスで年齢や犬種に合わせて給与量を調節できるように説明書もついているため便利なうえ安全性も高いフードになります。
みらいのドッグフード肝臓用(国産・無添加)
肝臓疾患や胆嚢疾患、肝臓がんにも適応した臨床栄養のフード。漢方食材やファイトケミカル食材をふんだんの含んでおり、原材料表には、ほかのフードと比較にならないほどの無添加食材や漢方食材が記載されています。
食事制限だけのフードは別途サプリが必要ですがみらいのドッグフードは療法食でありながら高栄養を実現し、免疫力の維持にも高い実績を残すフードです。ウェットタイプや漢方処方のサプリも豊富で、併発リスクのたかい高脂血症、クッシング症候群、甲状腺機能低下症を同時ケアできる11種類の療法食ラインナップがあります。
>>みらいのドッグフード肝臓用<<
ロイヤルカナン消化器サポート(フランス製)
ロイヤルカナンは犬の病気療法食として多くの獣医師が推奨する食事療法の定番フードになります。長年にわたって指定されており、胆嚢疾患には消化器サポートを指定されることが多いです。
量販店やペットショップ、ネット通販でも購入できるため利便性が高く合併症がある場合もラインナップが豊富なため同時ケアもできます。
>>ロイヤルカナン消化器サポート<<
ヒルズ消火器ケア(アメリカ製)
ヒルズも獣医師の多くが推奨する食事療法食の療法食フードになります。ネット通販だけでなく最寄りの量販店やペットショップに豊富な品揃えがあるので、こちらも便利です。口コミでの評判も確認できるので購入前に参考にしたい事例を見れば安心かもしれません。
>>ヒルズ消火器ケア<<
犬が胆嚢粘液嚢腫になる原因や症状、治療法について
犬の胆嚢粘液嚢腫は、胆嚢内に粘液が溜まって腫瘍が形成される疾患です。この疾患の食事に関しては前述してきたとおりですが、次は原因や症状、治療法について説明します。
犬の胆嚢粘液嚢腫の原因
確かな原因についてはわからないことが多い病ですが、考えられる主な原因として挙げられるものは、胆嚢の炎症や感染、胆石の存在、または遺伝的要因です。
胆嚢粘液嚢腫の犬が示す症状
症状には食欲不振、嘔吐、腹痛、下痢、黄疸(黄色くなること)、体重減少といった症状が含まれます。
犬の胆嚢粘液嚢腫における治療法について
診断は、超音波検査やX線、血液検査が行われ、粘液嚢腫の存在と程度を確認します。 治療法は以下の通りです:
内科的治療と経過観察
・症状が軽い場合には、投薬による内科治療や食事療法、定期的な監視が行われます。
外科手術
・症状が重度である場合や薬物療法が効果的でない場合、胆嚢の摘出手術が必要となる場合があります。
犬の胆嚢粘液嚢腫は早期発見と治療が重要であり、獣医師の診断と適切な治療計画を受けることが必要です。原因や症状、治療法についてもっと詳しく知りたい場合は下記リンクページをご覧ください。
こちら⇒ 犬の胆嚢粘液嚢腫のサインをチェック:原因・症状・治療法の詳細解説
まとめ

ぽっちゃりしたロングコートチワワの写真
胆嚢粘液嚢腫は胆泥症や胆石、高脂血症との関係が深いと考えられており、甲状腺機能低下症やクッシング症候群との併発も多く報告されています。
このため、これらの疾患にも配慮した食事管理やフード選びが重要です。ご紹介した手作りレシピや療法食は犬の胆嚢粘液嚢腫に配慮した食事なので、獣医師と相談のうえ参考にしていただければと思います。
関連疾患の食事ポイントも要チェック
併発リスクが高いものの詳細記事を併記しておきますので、下記のページもご覧ください。
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