犬の胆泥症は、胆嚢内に胆汁成分が固まってできた微小な粒子(胆泥)が存在する状態。 通常は症状が軽く、胆石ほどの大きな結石は形成されていません。ただし、胆泥が胆嚢や胆道を詰まらせることで痛みや炎症がある場合もあります。
ここでは、胆泥症の犬に行う食事療法で、手作りフードのレシピや、胆泥症の犬に最適化された療法食のおすすめドッグフードを紹介し、犬が胆泥症になった場合に起こる症状から治療までを説明します。
すでに胆泥症の場合は手作りフードのレシピを参考にして食事療法を行い、症状が当てはまる場合は獣医師の診断を仰いでください。
※知りたい項目だけを調べたい場合は下記の目次をご活用ください。
胆泥症の犬に欠かせない食事療法
犬の胆泥症では食事療法も症状を改善させる重要なポイントになります。次は犬の胆泥症で食べてはいけないものや手作りフードのレシピ、特別に調整された療法食のドッグフードについてご紹介します。
食事療法のポイント
まず、犬の胆泥症の食事療法においては脂肪の適切な制限や栄養バランスの維持が重要です。以下に胆泥症の犬の食事のポイントを説明します。
1,低脂肪食:
・高脂肪の摂取を避け、低脂肪の食事を提供します。 低脂肪の食材を選び、胆泥や胆石の形成リスクを軽減しましょう。一般的に食事の脂肪含有率は10%以下が目安です。
2,高質量たんぱく質:
・質の良いたんぱく質を摂取することで栄養バランスを意識しながら脂肪を制限できます。
3,繊維質の摂取:
・食物繊維は腸の健康をサポートし消化を助ける役割がある。野菜や穀物は茹でたり蒸したりして適切な量であれば食物繊維を摂取できます。
4,分割給餌:
・1日の食事を2~3回に分割して考えることで、胆汁疲労の集中を防ぎます。
5,栄養バランスの確保:
・獣医師と相談して、栄養バランスを維持しながら脂肪を制限する食事プランを立てることが大切です。
6,特定のサプリメント:
・獣医師の指導のもと、必要に応じてビタミンやミネラルのサプリメントを検討することがあります。
7,水分摂取の促進:
・水分を適切に摂取させることで胆汁の濃度を抑え胆泥の形成リスクを軽減します。
獣医師の指導のもとで、犬の個別の状態や必要に応じた食事療法を選択することが重要です。
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食事療法に取り組む「手作りフードのレシピ」

鶏肉のスープのイメージ画像
以下に、犬の胆泥症に適した手作りフードのレシピを3つほどご紹介します。これらのレシピは一般的な観点から考えており、個々の犬の健康状態に合わせて調整する際には獣医師の指導を受けることをおすすめします。
手作りのレシピ1: 鶏とかぼちゃのボイル
○使用する食材:
・鶏の胸肉orささみ:200g
・かぼちゃ:100g
・野菜(例:ズッキーニ、ほうれん草など):50g
・茹でた白米:適量(必要な場合)
○手作りフードのレシピ:
・鶏の胸肉orささみを脂肪や皮を取り除いて切り、かぼちゃも皮を剥いてカットします。
・野菜も適当にカットします。
・鍋に水を注いで沸騰かし、鶏肉やぼちゃを入れて中火で茹でてください。
・野菜を加えてさらに茹でて、柔らかくなるまで調理します。
・必要に応じて白米を炊き、茹でた鶏肉と野菜と混ぜ合わせます。
手作りのレシピ2:白身魚と野菜の蒸し煮
○使用する食材:
・白魚(カレイ、タラなど):200g
・野菜(例:グリーンビーンズ、カリフラワーなど):100g
・茹でたさつまいも:50g
・蒸し用の水
○手作りのフードレシピ:
・魚を皮と骨を取り除いて切り、野菜も適当に適当にカットします。
・蒸し器に魚と野菜を入れて、蒸し用の水を加えて中火で蒸します。魚は完全に調理してください。
・蒸した魚と野菜を冷まし、茹でたサツマイモと混ぜ合わせます。
手作りのレシピ3: 七面鳥とほうれん草の炒め物
○使用する食材:
・七面鳥の胸肉:150g
・ほうれん草:100g
・かぼちゃ:50g
・茹でたキヌアまたは白米:適量
○手作りフードレシピ:
・七面鳥の胸肉を脂肪や皮を取り除いて切り、ほうれん草も洗ってざく切ります。
・かぼちゃは皮を剥いてカットします。
・フライパンに少量の水敷き、七面鳥の肉を炒めます。完全に調理してから取り出します。
・同じくフライパンにほう草やぼちゃを加えて炒め、柔らかくなったら七面鳥の肉を戻して混ぜ合わせます。
・必要に応じてキヌアまたは白米を加えて混ぜます。
手作りフードはネットで注文するのも便利なのでおすすめです。
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これらのレシピは一般的な指針に基づいていますが、犬の個々の健康状態や栄養ニーズに合わせて調整することが重要です。獣医師と相談しながら、最適なプランを作成してください。
犬の胆泥症におすすな食事療法のドッグフード
手作りフードは素晴らしいですが栄養バランスや食材の選び方が難しく、また、時間がなくそこまで手間がかけられないといった理由から手作りが難しい方も多いでしょう。
そこで次は、獣医師と動物栄養学の専門家が開発した犬胆泥症に適したおすすめの療法食ドッグフードとして、みらいのドッグフード、ロイヤルカナン、ヒルズの3メーカーを紹介。臨床的な効果も実証されるフードに絞っているので栄養バランスや安全性に信頼がおける3社です。
みらいのドッグフード肝臓用(国産・無添加)
犬の肝臓疾患や胆嚢炎、肝臓がんのために調合されたとくべる食事療法食です。国産で完全無添加のみらいのドッグフードは、病状に合わせた11種類の療法食ドッグフードをラインナップ。
89種類の和漢食材が免疫色を維持し、食べてはいけないものを制限するだけでなく、新鮮な肉や魚、マクロビ食材などを豊富に使用することで病気療法食でありながら高い栄養価を保っています。
ドライが苦手な犬にはウェットもあります。タンパク質やリンを制限、各内臓器官に配慮した栄養設計。
ロイヤルカナンの療法食ドッグフード(フランス製)
国内で一番よく処方されるといっても過言ではないほど知名度と実績があるのがロイヤルカナンの療法食ドッグフードです。胆嚢炎や胆泥症ケアにはロイヤルカナンの消化器サポートや肝臓サポートが選ばれることが多いです。
ロイヤルカナンはネットだけでなくお近くのホームセンターやペットショップでも購入できるので利便性も高いと言えます。ウェットの缶詰あり。
ヒルズの療法食ドッグフード
ヒルズもロイヤルカナン同様に国内の獣医師がよく処方する療法食のひとつ。みらいのドッグフードやロイヤルカナンと同じく、ドライが苦手な犬にはウェットが用意されています。
胆泥症のケアや胆嚢炎ではヒルズ消火器ケアや肝臓ケアが選ばれ、ネットだけでなくホームセンターやペットショップでも購入できる利便性の高さも魅力です。
治療や食事療法をサポートするサプリメント
次は。獣医師の治療や自宅で行う食事療法をサポートするサプリメントの紹介。サプリメントとしては、以下の成分が胆泥症の犬に良い影響を考える可能性がありますが、これらも獣医師の診断と指導に基づいて使用することが重要です。
1,シリマリン:
・ミルクシスルマリアとも呼ばれるこの成分は、肝臓の健康をサポートし、胆汁の流れを促進する。
2,オメガ-3脂肪酸:
・魚油などのオメガ-3脂肪酸は炎症を抑制し免疫系を調整する助けとなります。
3,ラクトフェリン:
・免疫システムの調整をサポートし炎症を軽減する。
4,ビタミンE:
・抗酸化作用を持ち細胞の健康を維持する。
5,デンプン分解酵素:
・胆汁の流れを促進し消化をサポート。
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胆泥症の犬が食べてはいけないものとは

ハムの画像
次は、犬の胆泥症や胆嚢炎で食べてはいけないものについて。胆泥症の犬が食べてはいけない食品や食材には以下のものが含まれます。
高脂肪の食品
・脂肪が多く含まれる食品は胆泥や胆石の形成リスクが高まります。 特に加工肉や脂身の多い肉、油で揚げた食品などは食べてはいけないものです。
香辛料と調味料
・香辛料や調味料は犬の胃腸に負荷をかけるため消化不良をおこす可能性があります。
乳製品(ヨーグルトなど)
・加工したヨーグルトなどの乳製品に含まれるナトリウム(塩分)を消化できない犬が多いため乳製品の摂取は慎重に行う。高脂肪のチーズやバターも避けるべきです。
肉や魚の骨
・骨は破片が胃や腸で詰まる可能性があり、消化器系の問トラブルを起こしやすいので食べてはいけないものです。
食品添加物と人間のスナック
・品質のよろしくないドッグフードに含まれる食品添加物や人間のスナックには犬に有害な成分が含まれることがあります。また、塩分や糖分が過剰な場合も問題です。
カフェインとアルコール
・カフェインやアルコールは犬の体に有害であり、摂取すると中毒症状を起こす可能性があります。
オニオン、ニンニク、レーズン、ブドウ
・これらの野菜や果物は犬にとって有害で、貧血や腎障害を伴う可能性があるため健康な犬でも食べてはいけないものです。。
人間の食品の残り物
・脂っこい料理や調味料の多い食品の残り物は胆泥症の犬には避けるべきです。
納豆
・納豆は大豆の発酵食品ですが、犬には納豆を含む大豆製品の消化が難しい場合があり避けたほうが良いでしょう。
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犬の胆泥症に良い食べ物

ささみの写真
犬の胆泥症の食事療法には、低脂肪で消化しやすい肉や魚、消化に優しい食材を選ぶことが重要です。以下に、犬の胆泥症フードに適した食材について詳しく説明します。
食べるのに適した肉や魚
1,鶏の胸肉・ささみ:
・鶏の胸肉・ささみ肉は低脂肪で高タンパク質です。胸肉も皮を取り除くことでささみ肉と同じように脂肪を減らすことができます。
2,七面鳥の胸肉:
・七面鳥も鶏の胸肉やささみ肉と同様に低脂肪で、胆泥症の犬に適しています。 脂肪を減らすために皮を取り除いて提供するのがおすすめです。
3,白身魚:
白身の魚(例:カレイ、タラ)は脂肪が比較的少なく、消化しやすいたんぱく質源です。魚はオメガ-3脂肪酸を含んでおり、皮を取り除いて調理し骨も取ってください。
4,豚や牛の脂肪をのぞいた赤身肉:
・牛や豚の脂肪を取り込んだ赤身肉も低脂肪のタンパク質源として選択肢になります。 。
5,魚缶詰:
・低脂肪で消化しやすい魚缶詰も選択肢の一つです。濃い味付けをいていない水煮の缶詰など。
犬の胆泥症フードに適した野菜

キャベツの写真
1,かぼちゃ:
・かぼちゃは消化器系をサポートする繊維質が豊富に含まれる野菜。低カロリーであり、ビタミンやミネラルも豊富です。茹でたり蒸したりして使うといいでしょう。
2,ズッキーニ:
ズッキーニも消化を助けるため適しています。蒸して柔らかくしてから提供するか、少しなら生でもかまいません。
3,ほうれん草:
・ほうれん草はビタミンやミネラルが豊富で、繊維も含まれています。茹でてから与えるか、生の状態でも少しであれば問題ありません。
4,グリーンビーンズ(緑豆):
・グリーンビーンズは繊維が豊富で胆汁の健康をサポートします。軽く茹でてからがいいでしょう。
5,カリフラワー:
・カリフラワーは消化を助け、繊維を提供します。ボイルするか蒸してから提供するのがベターです。
6,ブロッコリー:
・ブロッコリーも繊維が豊富で、胆汁の健康に役立つ可能性があります。茹でてから提供し、大量に与えすぎないように注意してください。
7,キャベツ:
・食物繊維が豊富なキャベツは腸の健康を促進し胆泥や胆石の形成リスクを軽減する効果があります。キャベツも茹でるか蒸して出してあげるといいです。
その他で犬の胆泥症の食事に使える食材
以下はおやつなどに応用できる食べ物になります。
1,ヨーグルト:
・プレーンヨーグルトで無糖または低糖のヨーグルトに含まれる乳酸菌は腸内環境をサポートし、消化を助けます。添加物が多いものや味付けのしたヨーグルトはNGです。
2,リンゴ:
・リンゴはペクチンやビタミンが含まれており、腸の健康をサポートし胆汁の健康を促進する可能性があります。リンゴは無農薬か表面の皮をぬるま湯で良く洗ってください。
リンゴとヨーグルトで簡単なおやつを作ることもできますね。
これらの食材を適切な量と方法で提供することで、胆泥症の犬の健康をサポートすることができます。 ただし、犬の状態に合わせて食事プランを調整する際には必ず獣医師のご指導を受けるようにしてください。
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胆泥症は放っておいても治る?症状や原因、治療法について

水を飲む柴犬の画像
一般的に犬の胆泥症は胆嚢炎と同じように自然に消えることもあり、そのまま症状が改善することもあります。ですが、すべてのケースで胆泥症が消えたり勝手に治るわけではありません。
症状が消えることなく改善が見られない場合は、胆泥が胆嚢や胆道を詰まらせてや炎症感を伴う場合もあります。 また、胆泥が胆石へと成長することもあるため、症状や状態によっては早めの受診が必要です。
次からは、胆泥症の犬に現れる症状や原因、治療法について解説していきます。
犬が胆泥症になった場合にでる症状とは
犬が胆泥症になった場合、以下のような症状が現れることがあります。全ての犬で同じ症状が出るわけではありませんが、犬胆泥症ででる症状の目安としてご覧ください。
1. 腹痛や不快感:
痛みや不快感の症状が現れることがあります。これは、胆嚢や胆道に胆泥が詰まることで起こる炎症や圧迫によるものです。
2. 嘔吐:
胆泥が嚢や胆道を詰まらせることで起こる症状で、胃内容物が胆汁と混ざって嘔吐することがあります。
3. 食欲不振:
食欲が低下することがあります。胆泥症による不快感や胆嚢炎が食欲を低下させるため出る症状です。
4. 下痢や便の変化:
胆汁が胃や腸に逆流することで下痢や便に変化が見られることがあります。
5.腹部膨満感:
胆泥や胆石が胆嚢や胆道を詰まらせると、腹部に膨満感が起こることがあります。
6. 黄疸(おうだん):
胆道が詰まることで胆汁が体内に戻り、黄疸(皮膚や目の白部が黄色く変色する症状)が出現します。
症状が進行すると、消化不良や栄養吸収の問題、黄疸による健康への影響も考えられます。これらの症状が見られる場合は、早めに獣医師の診断と適切な処置を受けることが重要です。
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犬が胆泥症になる原因
犬の胆泥症の原因は複数の要因が絡み合うことが多い病気です。以下に胆泥症の考えられる原因を説明します。
1,定期的な高脂肪食:
・高脂肪食を摂取することで、汁中のコレステロール濃度が上昇し、胆泥の形成が促進されます。 過剰なコレステロールが胆嚢内で固まることで胆泥が形成されるためです。
2,肥満(メタボ):
・肥満の犬は肥満に関連する代謝異常が起こる可能性が高く、胆汁の成分バランスが崩れて胆泥の形成が増加すると考えられます。
3,遺伝的関与:
・特定の※犬種は遺伝的に胆汁症のリスクが増加することが起こります。遺伝子の影響により胆汁成分の代謝が変化し、胆汁の形成が促進される可能性があります。
※アメリカ獣医学の分野で知られるACVIMや獣医学論文などで報告されている胆泥症の発症が多い犬種の一部は以下の通りです。なお、犬種による遺伝的要因だけが胆泥症の原因ではないため、あくまでも参考程度にしてください。
○シェットランド・シープドッグ
○コリー
○ビーグル
○キャバリア
○ミニチュア・シュナウザー
○ヨークシャー・テリア
○ポメラニアン など。
4,膵炎との合併症:
・膵炎の炎症が胆汁の流れを妨げるため、胆汁の滞留が胆泥の形成につながることがあります。犬の膵炎の詳細はこちら。
5,胆嚢の機能障害:
・胆嚢炎などにより胆嚢の正常な限界や排出機能に問題がある場合、胆汁が滞留して胆泥が形成されるリスクが考えられます。
これらの課題が組み合わさることで、胆泥が形成される可能性がある。 胆泥症は複雑な疾患であり、症状や進行への影響を考慮する必要があります。また、個体差があるため獣医師の診断と指導を受けることが重要です。
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犬胆泥症の診断と治療法について

犬の病気を診断する獣医師の画像
次は、犬の胆泥症の診断と治療について詳しく説明します。
動物病院での診断方法
1,臨床症状の評価:
・獣医師は犬の症状や行動の変化を評価し、胆泥症の可能性を考える。 食欲不振、嘔吐、腹痛などがある場合、胆泥症だけでなくほかの病気も疑うことがあります。
2,血液検査:
・血液検査を行い、肝臓や胆汁関連のバイオマーカーを評価することで、胆泥症の影響や胆汁の状態を確認します。
3,画像検査:
・超音波検査やX線などの画像検査を行い、胆嚢や胆道異常を観察し、胆泥や胆石の存在を確認します。
胆泥症の犬に行われる一般的な治療法
1,食事療法:
・高脂肪食の摂取を制限することで、胆泥の形成リスクを軽減。 低脂肪のバランスの取れた手作り食や病状に合わせた療法食のドッグフードが推奨されます。
2,投薬治療:
・獣医師が適切な薬を処方することで炎症や痛みを取り除く治療です。また、胆汁の流れを促進する薬も使用される場合があります。
3,外科的手術:
・胆石や胆泥の症状がある場合、外科的な手術が必要な場合の治療法です。胆石の摘出や胆嚢の摘出(胆嚢摘出術)が行われることがあります。
4,炎症管理:
・胆嚢炎など、炎症がある場合、抗生物質や抗炎症薬が処方されることがあります。
犬の胆泥症の治療はや症状によって異なり、獣医師が犬の個別の状態に基づいて最適な治療法を選択します。治療方針は獣医師との協議に基づいて進めましょう。
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併発しやすい合併症
犬の胆泥症は、胆嚢内に泥状の物質が存在して起こる疾患です。この状態は胆石症とも関連しており、合併症が発生する可能性があります。
○胆石の形成:
・胆泥症が進行すると、胆石(固まった胆泥)が形成されることがあります。胆石は胆嚢や胆管を詰まらせ、炎症や痛みを伴います。
○胆嚢炎:
・胆嚢内に広がり炎症が起こります。
○胆嚢粘液嚢腫
・胆泥が溜まって腫瘍を形成する病気で胆泥症が進行すると発症する病気のひとつです。
○膵炎:
・胆嚢や胆管の問題が膵臓にも続くことがあり、膵炎を併発することがあります。
参考①⇒ 犬 膵炎 症状 原因
参考②⇒ 犬 膵炎 食事
これらの合併症は、胆泥症の進行や適切な治療が行われない場合に発生する可能性があります。犬の健康管理には早期の診断と専門家の指導が重要です。
胆泥症の犬の治療で使われる代表的な薬について
1,ウルソデオキシコール酸(ウルソ) :
・ウルソデオキシコール酸は、胆泥や胆石の形成を抑制し、肝臓の健康をサポートするために使用される医薬品です。ウルソは高い効果があります。
2,抗生物質:
・炎症や感染症が胆泥症の症状を引き起こす場合があります。獣医師が必要に応じて適切な抗生物質を処方する可能性があります。
3,抗炎症薬:
・炎症を軽減するために、ステロイドや非ステロイド性抗炎症薬が使用されることがあります。
4,痛み止め:
・胆泥症による炎症や不快感に対して、痛み止めが処方されることがあります。
5,抗酸化剤:
・の健康をサポートし、抗酸化作用を持つ薬が処方されることがあります。
外科手術費用の目安
犬の胆泥症の手術は肝臓から胆嚢を剥離しなければならず、かなり高度な技術が必要で執刀できる獣医師も限られます。ただ、病状によっては外科手術が必要なケースもありますので手術費用の相場を紹介しておきます。
胆泥症の手術費用の目安は20万円~30万円程度。ペット保険に入っていればそちらを利用すればいいでしょう。ペット保険にも入ってなくて手術費用の捻出が難しければクラウドファンファンディングなどの活用も検討出来ます。
ペット保険の検討 | ペット保険の比較サイト |
クラウドファンファンディング | ・READYFOR |
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まとめ
犬の胆泥症は、個々の病状によって異なる結果をもたらすことがあります。一般的には、適切な治療や食事療法を行うことで症状の改善や管理が可能ですが病状の進行や合併症の有無によって寿命に影響を与える可能性もあります。
胆泥症自体が犬の寿命を著しく縮めることは通常ありませんが、以下の理由で寿命に影響を与える可能性があるので注意してください。
炎症と合併症:
・胆泥症が進行し炎症や感染症が起きると要注意です。炎症が悪化すると、全身的な問題が発生する可能性があり、これが寿命に影響を与えるリスクが高くなります。
胆石の形成:
・胆泥が進行して胆石が形成されると胆石が胆管を閉塞するケースも。これにより胆汁の流れが阻害され重篤な合併症リスクがあります。
肝臓の影響:
・胆泥症が肝臓の健康に影響を与えるケース。肝臓は重要な機能であり、その機能低下が全身的な健康に影響を与えます。
適切な治療と食事が提供されれば、症状の改善や完治が可能な病気なので予防や早期の発見が大切です。
獣医探しや病気別フードの一覧表
獣医をさがしている場合や、ほかの病気との兼ね合いが気になる方は下記の記事が参考になります。

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