犬の肝炎症状をチェック@原因や治療法まで

外国人獣医師とゴールデンの画像 犬の肝臓病について
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犬の肝炎は、犬の肝臓に炎症が起こる病気です。主な原因は感染症(ウイルスや細菌)、中毒物質の摂取、薬の副作用、寄生虫感染など。

症状には嘔吐、下痢、黄疸、腹部腫脹などがあり、重篤な場合は肝不全が発生することもあります。早期発見が重要で、治療は原因により異なりますが、薬物療法か対症療法が一般的。

こちらのページでは、犬の肝炎を疑う初期症状や危険な末期症状についてさらに詳しく説明し、その原因や主な治療法、食事のポイントなどを紹介しますので、予防や早期発見、獣医師とのコミニュケーションに役立てれば幸いです。

犬の肝炎の症状

寝込んでいるゴールデンレトリバーの写真

犬の肝炎の症状は病気の進行度によって異なります。以下に、初期症状と末期症状について詳しく説明します。

犬の肝炎を疑う初期症状

1,食欲不振:
・犬が普段より食べない、食欲があまりない。

2,嘔吐:
・頻繁な嘔吐が見られるのも肝炎の初期症状です。

3,下痢:
・下痢や軟便は他の病気でもよく見られる初期症状ですが肝炎の場合もあります。

4,腹部不快感:
・犬は腹痛や不快感を感じることがあり、そのために腹部を気にするような仕草が多くなる初期症状です。

5,黄疸:
・皮膚や白目が黄色くなり、黄疸が見られるのも肝炎の初期症状で起こります。

6,疲労してるように見える:
・肝炎を発症した犬は体力を消耗し、活動量が低下します。

7,異常行動:
・体調不良により異常な行動を示すことがあります。

犬の余命に関わる肝炎の末期症状

緊急に対処しないと死亡することもある重度な症状は以下の通りです。

1,重度の黄疸:
・肝炎が進行すると皮膚や粘膜が非常に黄色くなり、黄疸がはっきりと見て取れます

2,腹部腫脹:
・重度になり腹水(腹腔内液)により腹部が膨む症状です。

3,意識障害:
・肝炎が進行すると犬は行動が鈍くなり昏睡状態に陥ることもあります。

4,出血傾向:
・出血や内出血が起こりやすく、鼻血や血便といった症状が現れる。

5,食事を食べない:
・犬は全く食事を摂らなくなるのも重度に進んだ症状。食べないため一目見て体力がなくなっているのがわかります。

末期症状が現れた場合、肝炎は非常に重篤で余命に関わる状態で死亡する可能性もあります。動物病院で緊急処置をしてもらいましょう。また、初期の診断と治療が非常に重要であり、初期症状が見られる場合も必ず獣医師に相談してください。

犬が肝炎になる原因

肝炎は進行すると合併症を伴いやすく、末期症状が現れるまで進行した犬の肝炎は、肝硬変や肝癌、肝性脳症などに発展し、余命を左右する可能性が高くなります。

犬の胆泥症や胆石といった合併症を発症することも多いため、犬の肝炎は初期症状での早期治療や予防がとても重要な疾患です。次は予防法を理解するため、犬が肝炎になるおもな原因について説明します。

感染性が原因の場合

○ウイルス感染
・犬にとって最も一般的な肝炎の原因は、特にアデノウイルスやヘパティティス・アデノウイルスといったウイルスの感染です。これらのウイルスは感染症を誘発し肝臓に炎症が起きます。

○バクテリア感染
・細菌感染症も肝炎の原因になります。例えば、リークスピリルムと呼ばれるバクテリアが肝臓に感染し炎症を起こすものです。

中毒物質が原因の場合

○薬の副作用
・一部の薬(アセトミノフェンなど)の過剰摂取が肝臓にダメージを与え、肝炎をおこします。

○添加物や食品の有害物質
・特定の有害な食物や食品中毒も肝炎の原因になることがあります。

腫瘍(がん)が原因の場合

・肝臓に腫瘍が発生すると、周囲の正常な肝細胞に影響を与え、肝炎を起こすことがあります。

自己免疫反応

・犬の免疫系が間違って肝臓の正常な細胞を攻撃する自己免疫性肝炎が発生することも。

寄生虫が原因の場合

・特定の寄生虫感染(例:肝臓吸虫)が肝臓に感染し起こる炎症の肝炎です。

遺伝的関与

・一部の犬種は肝臓の疾患に遺伝的に関連しており、肝炎のリスクが増加する可能性があります。

肝炎の原因は多岐にわたり、特定の原因に対するリスク軽減や犬の年齢、健康状態に影響を受けることがあります。

犬の肝炎が他の犬や人にうつる可能性

犬の肝炎は、一般的には犬から犬や人にはうつりにくい病気ですが、感染の可能性は存在します。犬伝染性肝炎という病気で、犬アデノウイルス1型による感染症でです。通常、感染源は感染犬の体液や排泄物です。感染が広がる主な方法には、次のようなものがあります:

直接接触:感染犬と健康な犬が直接接触することで、ウイルスがうつる可能性があります。これは、感染犬の唾液、尿、糞便などが健康な犬に触れることによって起こります。
間接接触:感染犬のウイルスが環境表面に付着し、それを介して他の犬や人にうつることがあります。例えば、感染犬が使った水容器、おもちゃ、ケージ、トイレなどが感染源になり得ます。

ただし、犬の肝炎は犬から人への感染は稀であり、人への感染は主に感染犬との密接な接触に限定されることが多いです。しかし、理論的には人へうつる可能性もあるため、感染犬との接触には注意が必要です。

犬の肝炎はワクチン接種によって予防することができます。感染のリスクを最小限に抑えるために、定期的な獣医の診察とワクチン接種が重要です。

肝炎になりやすい犬種について

お座りするゴールデンの写真

特定の犬種が肝炎になりやすいという科学的証拠は限定されていますが、遺伝的傾向や肝臓の構造に関連しているとの報告もあるのは確かです。以下の犬種が肝炎になりやすい理由について説明しますが、犬が肝炎になる原因はさまざまなので参考程度にご覧ください。

1,ドーベルマン
・ドーベルマンは、特に肝臓の代謝機能に連続遺伝的な関与を持つことが知られています。

2,ウェスティ・ハイランド・ホワイト・テリア
・この犬種は、肝臓の特定の疾患であるポートシステム微細構造異常(Portosystemic Shant)に対して遺伝的に感受性が高いとされています。

3,ラブラドール・レトリバー
・ 研究の一部では、ラブラドール・レトリバーに肝臓の脂肪浸潤が頻繁に見られることが示唆されています。

4,スコティッシュ・ターリア
・スコティッシュ・ターリアもポートシスのリスクが高い犬種です。

5,ヨークシャー・テリア:
・一部の肝臓疾患に関して、ヨークシャー・テリアに高いリスクがあるという報告も。

ただし、犬種による肝炎のリスクは個体差が大きく、犬の生活環境、栄養、なども影響するので、これらの犬種以外であっても予防や定期的な検診が大切です。

愛犬の肝炎や肝臓病の予防

愛犬が肝炎になるのを予防するためには、以下の方法が役に立ちます。

1,ワクチン接種:
・特にウイルス性肝炎(肝炎)に対するワクチン接種は重要です。ワクチンは獣医師の指導のもとで行ってください。

2,食事管理:
・適切な栄養を提供し、高品質の食事を価値とすることが犬の免疫力を維持し、肝臓の健康を促進します。 過剰な脂肪や添加物の少ない食事を検討しましょう。

3,有害物へのアクセス防止:
・犬が有毒な物質にアクセスできないように、薬物、化学製品、有毒な植物などを安全に保管しましょう。

4,定期的な健康診断:
・定期的な獣医師の診察を受け、肝臓の健康状態を確認しましょう。初期の肝臓疾患の発見は余命をのばすことに繋がります。

5,体重管理:
・適度な運動と健康的な体重維持は肝臓の健康に重要です。肥満は肝臓に負担がかかります。

6,清潔な水の確保:
・水源の安全性を確保し、清潔な水を提供しましょう。

7,ストレス管理:
・ストレスは犬の免疫システムに悪影響を及ぼすことがあります。愛犬にとってストレスのない環境を提供しましょう。

8,処方薬の適切な使用:
・獣医師の指導のもとで処方された薬物を適切に使用し、過剰摂取は避けましょう。

肝炎の予防には健康的な生活環境と犬の健康管理に欠かせません。定期的な獣医師の診察や適切な予防措置をとることで、愛犬の肝臓の健康を守ることができます。

肝炎になった犬の診断と治療法

犬の病気を診断する獣医師の画像

犬の病気を診断する獣医師の画像

犬の肝炎の診断と治療について詳しく説明します。

犬の肝炎を診断する一般的な方法

1,臨床症状の評価:
・犬の肝炎の診断は、獣医師が臨床症状(黄疸、嘔吐、食欲不振など)を評価することから始まります。これによって犬の症状を把握し、肝臓疾患の可能性を考えますます。

2,血液検査の数値:
・血液検査の数値は肝臓の機能を評価する重要な手段です。 特に、アルカリフォスファターゼ(ALP)やアミラーゼ、ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)、AST(アスパルテートアミノトランスフェラーゼ)などの肝臓酵素の数値が高ければ肝臓トラブルを示します。

3,画像検査:
・超音波検査やX線などの画像検査が行われ、肝臓の大きさや形状、腫瘍、腹水などの異常を評価します。

4,生検:
・獣医師は肝臓組織の生検を行うことで、肝臓の病理学的な変化を詳細に調べることができます。生検は手術的または針生検の形で行われます。

肝炎と診断された犬のおもな治療法について

1,原因の特定と対処:
・肝炎の原因に応じて、感染症なら抗ウイルス薬、中毒なら解毒療法、寄生虫感染なら抗寄生虫薬など、原因に合わせた治療が行われます。

2,薬物療法:
・犬の肝炎には炎症を鎮めるための薬が処方されることがあります。また、肝臓の機能をサポートする薬も使用されます。

3,対症療法:
・嘔吐や下痢などの症状を軽減するための対症療法が行われます。輸液や抗酸化療法も使用されることがあります。

4,定期的なフォローアップ:
・治療後も獣医師の指導、定期的な健康診断と血液検査を受け、肝臓の状態をモニタリングすることが重要です。

5,特別な食事療法:
・適切な栄養と消化をサポートするため、獣医師が特別な食事療法を推奨することがあります。 低脂肪食や高品質なタンパク質を含む食事が一般的です。

肝炎の治療は原因や病状によって異なります。早期の診断と適切な治療は犬の回復を助けるため、獣医師の指導に従うことが肝炎の治療の鍵です。

肝炎を抱えた犬に行う食事療法のポイント

肝炎を抱えた犬に対する食事療法は、肝臓の負担を軽減し、必要な栄養を提供するために重要です。以下は食事療法を行う際のポイントになります。

1,低脂肪食:
・高脂肪の食事は肝臓への負荷を増加させるため、低脂肪の食事が必要です。 低脂肪の犬用食品を検討し脂肪の量を制限します。

2,高品質なたんぱく質:
・高品質のたんぱく質は筋肉の維持と免疫機能のサポートに役立ちます。

3,消化しやすい食事:
・消化しやすい犬用食品を選び、胃腸の負担を軽減します。

4,ビタミンとミネラル:
・不足しがちなビタミンやミネラルを含むサプリメントが必要な場合、獣医師の指導を受けて補給します。

5,塩分制限:
・高塩分の食事は腹水(腹腔内液)の可能性があるため塩分摂取を制限します。

6,水分の管理:
・水分の摂取を管理し、腹水のリスクを軽減します。獣医師の指導に従い、必要に応じて水分制限を行います。

7,定期的なモニタリング:
・食事療法の効果を評価するために、肝臓関連の生化学パラメーター(アルカリフォスファターゼ、アルブミン、ビリルビンなど)を定期的にモニタリングし、食事プランを調整します。

8,人間の食べ物の与えない:
・人間の食べ物やおやつは肝臓への負担を増加させる可能性があるため、与えないようにします。

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肝炎を抱えた犬の食事療法は、個体に合わせて調整されるべきです。獣医師の指導のため、愛犬の健康を適切な食事にサポートするために正しいプランを作成しましょう。

まとめ

チワワとゴールデンの後ろ姿写真

前述しましたが、犬の肝炎は肝性脳症や肝癌、肝硬変へと進行する傾向が強いため早期の治療が非常に重要な疾患です。初期症状が疑われる場合は早期の受診を検討し、未病の場合でも予防を心掛けてください。

進行した症状が出た場合は一刻も早い処置が必要になりますので、掛かりつけの獣医師を見つけておくことも大切です。

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