肝炎を抱える犬の食事:手作りレシピと療法食のおすすめドッグフード

シーズーの写真 犬の肝臓病について

犬の肝炎は、犬の肝臓に炎症が起こる病気で主に2つのタイプがあります。1つは感染性肝炎で、ウイルスによって起こる病気で、犬の肝炎ウイルスやアデノウイルスなどが原因です。 症状には発熱、嘔吐、下痢、食欲不振など。早期診断と治療が重要で、治療には抗ウイルス薬やサポート療法が含まれます。

また、肝炎が進行すると肝硬変や腫瘍(癌)などに至るリスクも高くなるので食事管理がとても重要です。こちらのページでは肝炎の犬に与える食事のポイント、肝臓の数値を下げる手作り食のレシピ、肝炎などの肝臓病におすすめな療法食ドッグフードを紹介します。

※知りたい項目だけを読みたい場合は下記の目次をご活用ください。

犬の肝炎で配慮する食事のポイント

ボイルした鶏肉の写真

犬の肝炎は治療や生活習慣改善などのほか、食事管理が非常に重要です。手作り食や適した療法食の紹介のまえにまず、犬の肝炎に関する食事のポイントを説明します。

低脂肪の食事

・肝炎の犬は脂肪を分解するのが難しいことがありますので、低脂肪の食事が必要です。 後述する低脂肪の手作りレシピを参考にするか、獣医師に推奨される療法食のドッグフードなどを選ぶようにしてください。

高品質のタンパク質な食事

・高品質のタンパク質は筋肉の維持に役立ちますが、過剰なタンパク質は負担となります。獣医師が推奨する適切なタンパク質レベルを守りましょう。

適切な水分摂取

・肝炎の犬は脱水症状を起こしやすいため、水分摂取を確保しましょう。食事に水分を加えたり、水を常に利用可能な状態にしておくことが重要です。

小分けにして食事をあげる

・1日の食事複数回小分けに分けて考えることで、消化を助け、食欲を促進します。

獣医師の指導に沿って

・獣医師は犬の肝炎に合わせた特別な食事プランを考えます。獣医師のアドバイスに基づき、正しい栄養療法を実施しましょう。

食材は治療薬との相互作用に注意

・犬が肝炎の治療の為に投薬している場合、食材との相互作用に注意が必要。また、ほかの病気で別の薬を飲んでる場合も副作用が強くなるケースがあるので、食事に関しては必ず獣医師のアドバイスを聞いてください。

栄養補助のサプリメント

・獣医の指導の下で、必要なビタミンやミネラルのサプリメントを検討することがあります。

最も重要なのは、獣医師と連携し、犬の特定の状態に合わせた適切な食事計画を立てることです。個々の犬の健康状態に応じて調整が必要であり、専門家のアドバイスを仰ぐことは必須です。

肝炎の犬には良くない食べ物

ミニチュアダックスの画像

ミニチュアダックスの画像

次は、食事のポイントに基づいた良くない食べ物についてです。 これらの食品や成分は、肝臓への負担を増加させたり、病状を悪化させたりする可能性があります。

脂肪の多い食品

・高脂肪の食品は肝臓への負担を増加させるため、肝炎の犬には適していません。 脂肪の多い肉、揚げ物、チーズ、乳製品、油っぽい食品の制限と、おやつなどは制限するか肝臓病に適したものに変える必要があります。

高たんぱく質の食品

・過剰なタンパク質摂取は肝臓の負担を増加させる可能性があり良くない食べ物です。

塩分の多い食べ物

・高塩分の食事は血圧を上昇させ、腎臓への負担を増加させる可能性があります。 肝炎の犬には低塩分の食事が適しています。

人間の食品

・犬には特有のや食品成分があり、人間の食品とは異なります。人間の食品の中には犬にとって有害なものが含まれていることがあります。コーヒー、玉ねぎ、リックガーなどは犬に与えてもらえません。

アルコール

・一部には愛犬にお酒を与える飼主さんがいますが、アルコールは肝臓に大きな負担となるため、肝炎の犬には絶対に与えてはいけません。

犬の肝炎に良い食べ物の例

さつまいもの写真

さつまいもの写真

肝炎の犬には、特定の食材を選んで考えることが大事です。このあとに手作り食のレシピ例と蝶飽食のドッグフードを紹介しますが、食材選びの基礎的な知識になります。

低脂肪肉の例

・低脂肪のお肉、例えば鶏胸肉や七面鳥肉は、高品質のタンパク質を提供します。茹でる・蒸すといった調理が必要です。

鮮魚の例

・さまざまな種類の鮮魚、特にサケや鱒脂肪酸などの脂肪が少ない魚は、タンパク質と必須脂肪酸(オメガ-3脂肪酸)を提供します。これらは肝臓の健康に良い影響をもたらします。

野菜の例

・肝炎の犬には、低塩分で消化しやすい野菜が適しています。例えば、かぼちゃ、さつまいも、ニンジン、ブロッコリーなど。これらの野菜はビタミン、ミネラル、食物繊維を提供します。

米やオート麦

・ 炭水化物源として、白米やオート麦などの消化しやすい穀物が使われることがあります。これらの穀物はエネルギーを供給し、胃腸に優しいです。

・卵黄には良質のタンパク質やビタミンが含まれており、犬に良い栄養源となります。

鶏のスープ

・鶏肉から取った低塩分のスープは、水分と栄養素を提供し、犬の食欲を刺激するのに役立ちます。

肝炎の犬に与える食事の手作りレシピ

鶏肉のスープのイメージ画像

鶏肉のスープのイメージ画像

肝臓の数値を下げるためには市販されている普通のドッグフードはNGのものが多いです。次は肝炎の愛犬に食べてもらう手作り食のレシピをご紹介します。

肝炎の犬に適した手作り食事のレシピは、個別の状態に合わせて調整する必要がありますが、以下にいくつかの基本的なレシピ例を紹介。犬の状態に合わせてカスタマイズすることが大切です。

レシピ1.鶏と野菜のシチュー

用意する食材:

・低脂肪の鶏肉(皮を取って切り分けたもの)
・かぼちゃ、さつまいも、ニンジンなどの野菜(蒸して柔らかくしたもの)
・白米またはオート麦鶏の低塩分スープ(自家製または商用のもの)

手作りのレシピ:

・鶏肉と野菜を蒸して調理し細かく刻む。
・米またはオート麦を調理し仕上げます。
・低塩分の鶏のスープを加えて、柔らかくなるまで煮込みます。

レシピ2. 鱒とさつまいもの焼き

用意する食材:

・鱒のフィレ(皮を取り除いて分けたもの)
・さつまいも(茹でて潰したもの)
・ブロッコリー(蒸して刻んだもの)

手作りのレシピ:

・鱒を焼いて皮を取り除き、骨を取り除いて細かく刻む。
・さつまいもとブロッコリーを混ぜて鱒をいれる。
・少量の低塩分の鶏のスープを加えて混ぜて温める。

レシピ3. 鶏とかぼちゃのスープ

用意する食材:

・低脂肪の鶏胸肉
・かぼちゃ(皮を取り込んで切り分けたもの)
・白米
・鶏の低塩分スープ

手作りのレシピ:

・鶏肉を蒸して調理し、細かく切ります。
・かぼちゃを蒸して柔らかくし、潰します。
・白米を調理し、混ぜ、スープを加えて温める。

レシピ4. 卵と米のスクランブル

用意する食材:

・卵
・白米
・低塩分の鶏のスープ
・ニンジン(蒸して細かく切ったもの)

手作りのレシピ:

・卵をスクランブルして調理し、細かくカットします。
・白米を調理し、卵と混ぜる。
・スープを加え、ニンジンを加えて温める。

これらのレシピは基本的な犬の肝炎食のガイドラインに沿ったです。 犬の肝炎の重症度や個体差に応じて、獣医師が食事プランを調整する必要があります。

犬の肝炎におすすめな療法食ドッグフード

食事を食べるチワワの写真

食事を食べるチワワの写真

犬や猫の病気に合わせて栄養バランスを特別に調整したおすすめなドッグフードは療法食と呼ばれます。療法食は獣医師や専門家によって監修されたもので、肝炎の犬には肝臓病の数値を下げたり健康状態を維持するために必要な栄養バランスに調整されたものが最適です。以下に療法食のメリットを説明します。

栄養バランス:
・療法食は栄養士や獣医師によって科学的に設計され、必要な栄養素を正確にバランスよく提供します。肝臓病の犬に必要な特別な栄養素(低脂肪、高品質タンパク質など)を確実にに摂取できます。

病状への適応:
・療法食は肝臓病の特定の段階や症状に合わせて調整できます。獣医師が犬の状態を評価し、最適な療法食を検討・調整します。

安全性:
・療法食は品質管理が徹底されており、安全性が高いです。 一方、手作り食事では調理や栄養バランスの調整の知識が必要で、誤った栄養摂取や食材選択のミスが健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

効果の検証:
・療法食は臨床試験に基づいて開発され、効果が確認されています。そのため、肝臓病の犬に対して実証された効果が期待できます。

獣医師のサポート:
・獣医師が犬の状態をモニタリングし、食事プランを調整できるポイントが大きくあります。獣医師の専門知識と経験が健康維持に努めます。

療法食は肝臓病の犬の健康維持に適しており、獣医師の指導のもとで提供することで、病状の進行を止め、犬の生活の質を向上させるのに役立ちます。

次は犬の肝炎に効果的な療法食を紹介します。

みらいのドッグフード肝臓用(国産・無添加)

みらいのドッグフード公式画像

みらいのドッグフード公式画像

肝臓病や肝硬変、胆嚢疾患のため特別に栄養調整された「みらいのドッグフード肝臓用」は、肝炎の犬に最適な療法食でウェットタイプもあります。

無添加で89種類の和漢食材が免疫力をサポートし、高級シカ肉や鮮魚といった無添加食材で低ナトリウム・低脂肪・低たんぱくといった制限だけでなく、ビタミンやミネラル、低タンパク・低脂肪ながら質に考慮することで、プラスアルファの栄養補給が可能。

公式ページからの購入は返金保証が付いており、最安値購入も公式ページになります。使われている原材料の多さを見れば他のドッグフードと違うことがわかる療法食です。

>>みらいのドッグフード肝臓用はこちら<<

ロイヤルカナン肝臓サポート(フランス製)

ロイヤルカナン肝臓サポートの写真

ロイヤルカナン肝臓サポート

全国の獣医師が良く処方する療法食のメーカーで、犬の肝炎には肝臓サポートが適しています。ネット通販やペットショップ、ホームセンターでも購入が可能なので利便性が高いフードです。ドライだけでなくウェットタイプの缶詰も用意されています。

>>ロイヤルカナン肝臓サポート<<

ヒルズ肝臓ケア(アメリカ製)

ヒルズ肝臓ケア

ヒルズ肝臓ケア

ヒルズもロイヤルカナンと同じで全国で利用される有名な療法食メーカーです。上記2メーカーと同じで獣医師が開発に参加しており犬の肝臓病に最適な栄養制限をおこなっています。ネット通販や市販店舗で販売されているので利便性が高く品ぞろえも豊富です。ウェット缶詰も用意されています。

>>ヒルズ肝臓ケア<<

犬が肝炎になる原因や症状、おもな治療法について

犬の病気を診断する獣医師の画像

犬の病気を診断する獣医師の画像

犬の肝炎について一般的な原因や症状と治療法を以下にまとめました。

主な原因

犬の肝炎は感染性と毒性の2つの主な原因があります。 感染性肝炎は、肝炎ウイルスやアデノウイルスなどの感染ウイルスによって引き起こされ、感染経路は接触や飛沫感染が一般的。毒性肝炎は、毒物や薬の摂取によって誘発され、誤食や過剰な薬摂取が原因となります。

おもな症状

肝炎の症状には発熱、嘔吐、下痢、食欲不振、黄疸、腹痛などが含まれます。症状の重さは病気の進行度によって異なります。早期に診断しないと、肝臓機能が損傷し、重篤な合併症が発生する可能性があります。

一般的な治療法

肝炎の治療は、犬の状態や原因によって異なります。 感染性肝炎の場合、抗ウイルス薬や抗生物質が使用されます。 毒性肝炎の場合、原因物質の排除が最優先でまた、サポート療法として特別な食事療法が使用され、肝臓の負担を軽減し、症状の管理と回復をサポートします。

原因や治療に関しての詳細はもっと詳しく説明したページ(下記)があるので、そちらも合わせてご覧ください。

犬の肝炎症状をチェック|予防・診察に役立つ原因と治療法の解説
犬の肝炎になったときの症状と、その原因について 犬の肝炎は、犬の肝臓に炎症が起こる病気です。主な原因は感染症(ウイルスや細菌)、中毒物質の摂取、薬の副作用、寄生虫感染など。 症状には嘔吐、下痢、黄疸、腹部腫脹などがあり、重篤な場合は肝不全が...

まとめ

犬の肝炎は放っておくと肝硬変や肝癌といった重篤な病気に発展するため予防や早期治療が大切で、食事管理も非常に重要です。

食事のポイントをおさえた療法食や手作り食のレシピを参考に、獣医師と協力して食事療法を行ってみてください。

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